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ロステリア・ディ・ジョヴァンニ [Ristorante FI]


昨日5月14日、北野 武監督がピッティ宮殿を訪れました。フィレンツェ市のガリレオ2000賞授賞式出席のため。ガリレオ2000賞は5月音楽祭の中で生まれたもの。音楽賞から始まって文化賞、平和賞と分野がひろがりました。ピッティ宮殿中庭の会場には、ソフィア・ローレンやデンマーク女王マルグレーテ2世も臨席したとの事。

一方、Rai局TVニュースによると、同じピッティ宮殿内パラティーナ美術館で、今月2日朝、現金輸送会社の制服を着たニセ集金係に、売上金3袋を奪われる事件が起きています。推定被害総額€200.000以上、日本円で3000万円前後。
ニセ集金係つまり泥棒は、なにくわぬ顔で書類にサインし悠然と立ち去る。30分後に本物の集金係が訪れるまで美術館員はなんの疑いも持たなかったとのこと。
TVは防犯カメラに写った犯人の姿を放映しましたが、帽子を目深にかぶり、眼鏡をかけ、大きな袋を担いでよたよたと画面から消えていく姿は、かなり怪しく見えるのだけど…。

…という話題はおいといて、

久しぶりの新着リストランテ情報です。

今日ご紹介するのはジョヴァンニ。
落ち着いた雰囲気で、素晴らしく美味しいビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風Tボーンステーキ)を楽しめる店として貴重な存在です。

正式名はロステリア・ディ・ジョヴァンニ 。
(オステリア・ヌメロ・ウーノという別名もあります)
L'OSTERIA di Giovanni(Osteria N°1)
via del moro 22
tel. 055.284897
休み:火曜。昼も営業。

L'OSTERIA di Giovanni(Osteria N°1)

「いまや美味しいレストランは街ではなく田舎でしか見つからない」とは食通の決まり文句ですが、ことビステッカ・アッラ・フィオレンティーナに限って、フィレンツェ市内、少なくともフィレンツェ県内で食べる他ありません。トスカーナ料理でさえない生粋のフィレンツェ料理ですから。

本物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナは単なる牛ではなく、
キアニーナchianina(キアーナ牛)でなければなりません。
キアンティ地方の沼地=キアーナchianaで育てられる立派な角を持つ巨大な白牛です。

ビステッカはステーキ用切り身肉を指す言葉ですが、これもただの切り身ではなく背骨を中心に輪切りにした特別な部位でなければなりません。
イタリアでもBSE騒動が起こった時は、
この調理法が問題視され「ビステッカの葬式」までとりおこなわれたのですが、
検査法が確立してめでたく今年復活しました。

この言葉bisteccaがカテリーヌ・ドゥ・メディシス(カテリーナ・ディ・メディチ)とともに伝わってフランス語のビフテク、それが日本に伝わってビフテキ。つまり「ビフテキ」という言葉は英語beefsteakのちょいオヤジ風短縮形ではないようです。

…アッラ・フィオレンティーナ(フィレンツェ風)は、
炭火で直に焼いて塩、胡椒というシンプルな料理法を指します。
お好みでレモンやオリーブオイルをかけて頂きます。

背骨のまわり3つの部位の味わいの違いを楽しむのが眼目ですから、断面積は一定です。
通常、焼き加減を聞かれる事はありません。店の流儀で決まっています。
そのため厚みも一定の範囲になりますから、
1kgから1.5kgということになって当然、1人では注文出来ません。
二人とか三人で注文すると気の利いた店では上手にとりわけてくれます。

〈写真〉その状態。

これはまさにキアニーナの一品。
焼き加減は最高、
歯ごたえもあり固過ぎず、
しっかりした肉の旨味がひろがって…
とにかく大変美味しかったです。

〈写真〉前後しますがアンティパスト(前菜)。

手前右はクロスティーニcrostini。
パンの上に牛レバーのペースト。

その左、パンの上のラルドlard(ラード、豚脂身の生ハム)、珍味です。

右奥はフィノキオーナと呼ばれるフィノキオ(ウイキョウ)の種いりのソーセージで大変美味。

その左はスローフード運動によって復活したチンタセネーゼcintaseneseという幻の豚の生ハム。
チンタcintaは帯、セネーゼsneseはシエーナの形容詞。
肩から背中に白い帯を持つシエーナ地方原産の大型の黒豚です。
イノシシとの交配から生まれたと言われ、成長が遅く、普通の豚の4、5倍の手間がかかるので当然稀少。
生ハムとしては最上級のサン・ダニエーレ産やイノシシのものよりも高価。
ほのかなナッツ風味の薔薇色のしまった肉質が特徴、旨味もゆたかで大変美味です。

手前左はブレザオラ(牛肉のハム)に松の実、バルサミコ酢。

中央緑色はファッロ(古代麦=スペルト小麦)のサラダ。

手前にペコリーノチーズ、ルッコラとミニトマト。
以上はメニューのトスカーナ風クロスティーニCrostini misti alla Toscanaと、トスカーナのハム・ソーセージSalumi Toscaniなどからおまかせでセレクトしてもらったもの。

〈写真〉これがTボーン。

上手に食べました。

〈写真〉みんな満足。

〈写真〉

メイコの隣がジョヴァン二さん 赤目に写ってる人ごめんなさい。

〈写真〉

美味しいビステッカを焼いてる現場です。

訪れる回数が増える毎に、
料理はより美味しく、
サービスはより良く、
会計はより安くなるという愛すべきお店です。

…と、ここまではだいぶ前に書いたのですが、
先週も友人達と訪れました。
相変わらず、いやますます美味しくなっていました。
週末の夜、広い店内もほぼ満席でしたが、
喧騒と言うほどでなく、落ち着いた雰囲気は健在です。

付録 その1

〈写真〉残った骨を包んでもらって彼女達におすそ分け。

食べ終り舌なめずりの母と、野性が目覚めた娘。

付録 その2

〈写真〉帰りにジョヴァンニさんが持たしてくれたお土産。

ビスコッティーニbiscottini(=トスカーナ方言で「カントゥッチョ」と思っていたのですがcantuccioは端っこ=パンやチーズのかけらの意味で本場プラートの人に怒られるそうです)と、今や珍しくなったフィアスコ入りの“LATINI”。
ジョヴァンニさんのご実家の農園のオリジナルです。フィアスコfiasco(良く言われるように麦藁ではなくトウモロコシの皮を巻いた瓶)入り=古いタイプのキアンティというイメージが強いのですが、ご実家はサン・ジミニャーノなのでキアンティではなくIGT Toscana Rossoです。
2004年と若いけれどどんなワインか楽しみです。

ワインの名前で気がつかれた方もいらっしゃるかも知れません。
ジョヴァンニはビステッカの超有名店イル・ラティーニ
Il Latiniのいわば分家です。
兄弟が仲たがいして…という噂もありますが本当のところはどうなのでしょう。それほど深刻な事情ではなさそうです。

実はまだ本家のイル・ラティーニを訪れた事はありません。
予約不可ということもあり連日、人気ラーメン店を思わせる行列です。
でも相変わらず美味しいビステッカを焼いているそうです。
行列が短い時を狙って、そちらにも行ってみたいと思っています。

付録 その3

イタリアの食堂の分類

ついでにイタリアの食堂を整理しておくと、
庶民的なものから
ターヴォラ・カルダtavola calda
トラットリアtrattoria
タヴェルナtaverna
オステリアosteria
リストランテristorante

序列外に
ピッツェリアpizzeria (ナポリ以外ではトラットリア&ピッツェリアという例も多い)

ごくまれに
スパゲッテリアspaghetteria (ターヴォラ・カルダと同等)

社員食堂、学食は
メンサmensa

ターヴォラ・カルダは直訳すれば温かいテーブル。
温かい食事を供するビュッフェ、簡易食堂。
つくりおきの惣菜を温め直して出す店、セルフサービスの店もあります。

トラットリア、タヴェルナは大衆食堂、小料理屋といったところ。

リストランテはもっとも格式が高く、ドレスコードがある店は少ないものの、ラフな服装はセンスまたは度胸が必要になる場合も。
リストランテの中にはエノテーカenotecaを名乗る店もあります。直訳すればワイン酒屋ということですが「この料理に合うワインは?」などの質問は要注意。とんでもない高額ワインが出てくるかも知れません(某エノテーカの場合)。もちろんそれに見合った財布があれば問題ありませんが。

オステリアは居酒屋といったニュアンスですが、フランス語起源のリストランテよりも古い言葉で、伝統を誇る店があえてオステリアを名乗る場合もあります。
一方「フランス流格式重視型サービスよりイタリア式人情型サービス」という姿勢が店名に反映している場合には「肩が凝らない」という言い方も出来るかも知れません。
ジョヴァンニにまさにそんなお店です。


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yk2

「野性が目覚めた娘」の口が開いている瞬間にnice!。
最高のお土産ですね(^^。
by yk2 (2006-05-15 21:58) 

maomao_pong

す、すごいゴージャスなお土産ですね・・・
うらやましい。(笑)
by maomao_pong (2006-05-16 01:09) 

yoku

フィレンチェのステーキ、ヨダレが出そうです(失礼)。
今度は、観光客の少ない冬に訪ねようと計画して
いますが、その時は是非、このキアニーナのステーキ
味わいたいです。
by yoku (2006-05-16 11:36) 

さすが、イタリア。。あいた胃袋がしまりそうにありません。。
by (2006-05-16 13:36) 

いっぷく

一度読んだだけでは理解不能なくらいずっしりと記事が詰まっています。
また読みに来なければ。
by いっぷく (2006-05-16 15:41) 

まゆみっふぃ

ご訪問ありがとうございます。フィレンツェ、素敵なところにお住まいですね。私たち夫婦が結婚式をあげた地でもあり大好きなところのひとつです。イタリアンのお勉強もさせていただきました。
by まゆみっふぃ (2006-05-16 15:50) 

zep

ウチの子どもたちによると、日本の小学生に人気のマンガ雑誌『コロコロコミック』に連載されているマンガ「コロッケ」に、「Tボーン」とか「ルッコラ」というキャラクターが出てくるそうです。「これがTボーンか」と長男が感心してみていました。ホント、Tの形なんですね。
by zep (2006-05-16 20:46) 

cuvee-juliez

フィアスコ、いい味でていますね~。
キャンティになれなかったのはヴェルナッチャでサンジョヴェーゼ仕込をしたからですか・・・。それとも呼称制度に沿った生産をしなかったから名乗れなかったのか・・・とてもイタリアらしい理由がありそうでワクワクします。
by cuvee-juliez (2006-05-17 03:11) 

mikachan

猫ちゃんたち、おすそ分けもらって幸せですね~。
by mikachan (2006-05-17 04:16) 

匁

福井洋一さん
美味しそうですね?!
レストランの名前がいろいろ分かれているのですね。知らないですごしています。もっともイタリアに行ったことが有りませんから。一度は使って見たいですね。
by (2006-05-17 06:43) 

ううっ!肉食人種の食事ですね。
Tボーン、食べたことはあるけど、ここまで厚みなかったですよ~。
息子が熱いマナザシになってます。
娘ちゃんと一緒で、野性が目覚めたかも?!
by (2006-05-17 09:56) 

『ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ』
とてもとてもおいしそうですね♪
by (2006-05-17 18:00) 

サエダ

 初めまして。ご訪問ありがとうございます。
花の都フィレンツェにお住まいなんですね(!)。
「ビフテキ」の語源とか、勉強になりました。
お写真の、皆様の笑顔が素敵です☆
by サエダ (2006-05-17 22:03) 

ツカ

訪問ありがとうございました。
おいしそ~~♪
イタリアン大好きです♪
by ツカ (2006-05-18 01:32) 

今年の冬に友人が新婚旅行で訪フィレンツェする予定で、うちも合流する予定です。
是非、この店にも行ってみたいですね!
by (2006-05-18 01:54) 

plot

yk2さん、tiddyさん、genzoさん、maomao_pongさん、clos-du-meixさん、yokuさん、Ikesan、いっぷくさん、まゆみっふぃさん、鈴木浩司さん、zepさん、ミカチさん、tigerkitaさん、あやっぴぃさん、panda_pandaさん、ぺけ。さん、サエダさん、ツカさん、Minovskyさん、
ご訪問とnice!とコメントありがとうございました。

yk2さん、
いつものジャンク=キャットフードにくらべると、やはりスローフードの醍醐味というかいかにも旨そうに食べていました。

maomao_pongさん、
ゴージャスなのは骨・・・じゃなくてワインのほうですね。先日飲んでみました。若いけれどタンニンのしっかりしたサンジョヴェーゼ主体のワインでした。

yokuさん、Ikesan、
是非、味わいにいらしてください!日本にも美味しいステーキはありますが、それとは違う種類の食べ物と思います。

いっぷくさん、
ありがとう!いっぷくさんのblogのロンドンもの、コレクション、作品・・・みんな中身ずっしりですね。

まゆみっふぃさん、
フィレンツェで式を挙げられたんですね。モナコも憧れの土地です。料理の話題も楽しみにしています。

zepさん、
『コロコロコミック』も息が長いですね。「Tボーン」「ルッコラ」どんなキャラクターなんでしょう。以前、講師として図工を教えていた小学校で子供から「カルパッチョ先生」というあだ名をもらいました。ヴィットーレ・カルパッチョは好きな画家なので嬉しかったです。

clos-du-meixさん、
サン・ジミニャーノは何と言ってもDOCGのヴェルナッチャですね。こちらでも赤というイメージは薄いのですが、最近になってSan GimignanoというDOCが別に認められるようになりました。サンジョヴァーゼ100%で2年以上熟成のリゼルヴァが、なかなか良いらしいのですがフィレンツェではまだ見つけられません。

ミカチさん、
以前フィレンツェ市内に住んでいた時、猫達は道ではなく屋根の上を往来していました。さすがに古都の猫文化は独特と感心しました。ミラノの猫達はどんな暮し方をしているのか気になります。

tigerkitaさん、
是非、いらしてください。イタリアはイタリア人だけのものにしておいたらもったいない素晴らしくて面白い国です。

あやっぴぃさん、
都会育ちの息子さん、時々野性に目覚めるのも良いかも知れませんね。イタリアは一般的に肉よりも魚が高級です。魚をたくさん食べる日本人の食卓はかなりハイソにうつるかも知れません。

サエダさん、
フォスターとブログペットの話題の落差がいい味だしてますね。これからもよろしく!

panda_pandaさん
本当に美味しいです。お腹思いっきり減らして食べると最高です。
ご紹介のチック・コリアとゲイリー・バートンのArmando's Rhumba、試聴しました。素敵な曲ですね。

ツカさん、
ガヤルド、たくさん集まりましたか?こっちには缶コーヒーがないのでジョージアもちょっと懐かしいです。

Minovskyさん、
イタリアの病気。こちらでも深刻な受け取り方をしている人も多いですが、今年の冬までなら大丈夫。美味しいビステッカを堪能してください。
by plot (2006-05-21 02:59) 

tonpoo

こんにちは。
先日は私の記事にnice!くださいまして有難うございました。
ビフテキ・・・って日本ではもはや死語に近いんですが
私はこの響きが好きであえてよく使っています。(変な奴です)
でも、ビーフステーキの略だとばかり思ってました~
ビフテキ好きな私としたことが。。。(笑) かなり驚きました。
Tボーンステーキはフィレンツェで食べました。美味しかったです。
またイタリア行って、なんでもないイタ車見物したいです。
by tonpoo (2006-05-21 05:10) 

plot

tonpooさん、僕も語源に気付く前からずっとビフテキ派です。
ビーフステーキなんて言うより、その方が美味しそうですよね。
イタリアにいらっしゃる時は是非フィレンツェに寄ってください。
by plot (2006-05-21 06:58) 

TaekoLovesParis

すごいくわしくて、、これは保存版、愛蔵版ですね。
初めてフィレンツェに行く時、イタリア大使館勤務だった人の奥様から
言われて覚えました。「ビフテッカ・ア・ラ・フィオレンティーナ、ウーナ・ペル・
ドゥーエ」、しかも、ウーナ・ペル・ドゥーエの発音を何回も言わされました。
ここが通じないと、食べきれないから、って。
今でも話題にのぼるほど、おいしかったビフテキです。
by TaekoLovesParis (2006-06-06 21:32) 

calise massimo

watch me please in my blog ,
look at me , look at me please......

i would like to live and to work in Japan ,
http://themadhummingbird.splinder.com/
http://supermegaultrastrafood.blogspot.com/
by calise massimo (2007-08-29 10:28) 

Massimo Calise

個人的

おはよう。

私の名前は マッシモ・カリーゼ (Massimo Calise) です。
私は イタリアン ピッツァ職人 ( ピッツァイオーロ )
日本で働きたいと思います。
日本で働きたいと思って、この動機のために、私は人の助けを必要とします。
私には、イタリアに残っている関心がありません。 日本に住みたいと思います。
私は高い給料で興味を持っていません。
それのものが承認する公正な給料。
日本は魅惑的な国です。
可能性があるなら、私は日本にいつも留まるかもしれません。
可能性があれば、私は日本にいつも留まります。
日本政府は最も良いです。
私が独身である、私が15歳であったときに、私の両親は死んでいます。

インフォメーション、私のイメージに見えに、あなたが行く、このアドレス


http://supermegaultrastrafood.blogspot.com/

ありがとうございます。
by Massimo Calise (2007-12-03 23:18) 

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